コロナをきっかけに、働き方に関する様々な常識が覆りました(3密NG、リモートワークの利点、オンライン活用のメリット…)。
これから働き方は、オフィスは、いったいどこに向かうのでしょうか?
ACWでは、そんな疑問に向き合い、ニューノーマル時代のよりよい働き方に関する考察、
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第3回 「オフィスの運用ルールの見直し」を3つのキーワードで押さえる! 2020/6/15
前回は、今後の働く環境の変化について4つのフレーム(施策)から『0.まずは出社できるためのコロナ対策』について、
具体的な事例をご紹介しました。
今回は、Withコロナでの「オフィスの運用ルールの見直し」について取り上げます。
『0.まずは出社できるためのコロナ対策』のために必要なルールですが、それは少し先を見据えた『1.働く環境は、より多様になる』ための足掛かりでもあります。
まずは3つのキーワードを基に見ていきたいと思います。
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Keyword 1 あなたの会社の『出社率』は?
今多くの会社が『出社率』を目標設定しています。ちなみにコクヨも職種によって差異はありますが、全社では50%以下を目標としています。
中には25%以下に設定している会社もあります。なぜ『出社率』が大切なのか?・・・
ひとつは、来るべき第2波時の事業継続のために、オフィスを密にしない策として大切です。
さらには、今後出社しなくても事業継続できるよう、在宅勤務を含めた多様な働き方を定着させるために、出社率を軽減していくことが大切になるからです。
出社率の設定の仕方で働き方ルールやオフィスの意味(目的)も大きく変わります。オフィスのロケーションやスペースも見直されることになるでしょう。
つまり出社率によって、その企業の働き方やオフィスづくりの方針が見えてくると言っても過言ではありません。是非お客様にも伺ってみてください。
今後、オフィスを提案していく上で重要な要件の1つとなるはずです。
Withコロナ働き方運用ルール 基本方針の例
Keyword 2 『フリーアドレスの新たな運用ルール』とは?
フリーアドレスを既に導入済みのお客様から、「運用ルールは今まででいいの?」という疑問の声が良く聞かれます。
答えは「NO」です。「3密」対策と同時に、濃厚接触者の履歴を追えることが必要になります。
解決策としては、①座ることができる席を決めて、距離を取って着席する(座れない席は×マークなどはっきり明示する)、
②いつ、どこに、誰がいたか履歴が取れるようにする(例えば、会議室の予約や執務スペース着席場所登録または記帳)
の2点が重要になります。
在席履歴管理の例(どの場所、どの座席にいるのかを入力)
さて、今後働き方が多様化する時代にフリーアドレスは増えるのでしょうか?・・・
フリーアドレスという言葉自体がどう変化するかわかりませんが、増えることになるでしょう。
そもそも時間と場所を自由に選べる働き方(ABW)が進めば、在宅以外、「自分の席」は存在しませんので、「フリーアドレス」(=場所は自由に選ぶ)という概念が当り前となってきます。
また従来型の島型対向式レイアウトのデスクスペースだけではなく、そこで働いてみたくなる居心地のいい場が求められるでしょう。
さらに距離を取る工夫がしやすいフレキシブルなレイアウトやツールが求められるでしょう。
少し先を見据えるならば、お客様に「固定席は導入されますか?」と伺うことになるのではないでしょうか。
フレキシブルなツールやレイアウトが求められる
Keyword 3 これからの『会議の仕方』は?
かつては、「会議室が足りない、予約できない」という声がよく聞かれました。
なんとこの問題を「オンライン会議」は一気に解決してくれました。
場所や予約を気にせず、メンバーの都合さえ合えば会議ができるのです。オンライン会議のメリットはそれだけではありません。
「ポイントを絞って、効率よく進めることができる」、「対等に意見が言い合える」、「ペーパーレスになる」など良い面がたくさん出てきました。
半面「雰囲気や相手の表情が読めない」、「雑談がないのでちょっとした相談がしづらい」などの課題も。
現在コクヨでは密閉された会議室の利用は禁止となっています。オフィスの中で最も「3密」を抱える会議室のニーズは、大きく減ることはあっても増えることはないでしょう。
むしろ「オンライン会議」のツールやルール、ファシリテーターや参加者のスキルは進化すると思われます。
ただし、これらはリアルなコミュニケーションを否定するものではありません。偶発的な出会いや何気ない会話による新たな発見や拡がりは、とても重要なものです。
これについては次回以降に取り上げたいと思います。
『NNNavi』の編集会議は全てオンライン(左から、ACW事務局の星野、尾上、伊藤)
今回は、Withコロナでの「オフィスの運用ルールの見直し」について、お話しました。
これらの変化はオフィス提案の仕方を根本から揺るがすものであり、少し先を見据えた『働く環境』のヒントであると考えています。
あらためてまとめますと、以下の3点です。
①出社率は、働き方含めたオフィスの考え方と必要なスペース要件を大きく変える
②そもそもフリーアドレスのあり方が変わる
③会議とコミュニケーションの仕方が変わる
これからも様々な情報をお届けしたいと思います。
会員様からのお声もお待ちしておりますので、ぜひ下のアンケートからご意見・ご感想をお寄せください。
ありがとうございました。
今回ご紹介の事例は、解決策提案シートにも反映しておりますのであわせてご確認、ご活用ください。
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