ACW - NNNavi(エヌエヌナビ)第7回


コロナをきっかけに、働き方に関する様々な常識が覆りました(3密NG、リモートワークの利点、オンライン活用のメリット…)
これから働き方は、オフィスは、いったいどこに向かうのでしょうか?
ACWでは、そんな疑問に向き合い、ニューノーマル時代のよりよい働き方に関する考察、
提案、事例、ニュースをこちらの『NNナビ』にて配信していきます。是非ご覧ください!
第7回 オフィス事例から見る、感染防止対策の優先順位 2020/7/13


 今回は、コクヨマーケティング株式会社名古屋オフィスの『0.まずは出社できるためのオフィスづくり』の取組み事例を紹介します。 コクヨマーケティング株式会社は、本年6月に新型肺炎対策として、新たな働き方のガイドラインを策定しました。 その大方針では、①安全の確保、②働く場所の柔軟化、③働く時間の柔軟化の3点が示されています。 ②では「出社率50%以下」を目指す(在宅勤務継続)こととし、会議はWebミーティングとしました(会議室は使わない)。



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  • 出社率の設定


     名古屋オフィスでは、決まった席がある固定席の社員とフリーアドレスの社員が混在して働いています。そのため、もともと座席数は在籍数の70%しかありません。 密を避ける為に、座席数の50%を社員出社の限度と設定しました。ただ一律で出社率50%とすると、業務特性上の課題があり、職種別にガイドラインを設定しました。 内務者は50~60%、営業は30~40%、企画は0~20%としました。



    職種別出社率の目安


    感染予防の優先順位付け


     社員の感染予防対策としてまず、下記3つを第一の優先順位として取り掛かりました。
      1. 社員同士の感染予防対策(消毒・体温計)
      2. 3密を避ける対策(席の間引き)
      3. 啓蒙するサインの設置


    『Withコロナクイック』の診断結果と解決策


     ここからは、『Withコロナクイック』 の診断結果と具体的な解決策について、見ていきたいと思います。

    ①オフィス入退時における手指消毒や勤務中のマスク着用ルールの周知徹底がされている
    ⇒ 出入口にアルコール消毒液と非接触体温計を設置しました。 検温してから出社するがルールですが、念のため、ここにも設置しました。



    入口付近に消毒液と非接触体温計を設置


    ②オフィス内の通路は、対人距離を保てるような歩行ルールを設定している
    ⇒ 以前のオフィスでは人が交わる動線にし、偶発的なコミュニケーションを狙っていましたが、Withコロナでは、逆に交わらない動線が必要となります。 まず入口と出口を専用にして、メイン動線を一方通行にしました。慣れるまで、うっかり出口から入ろうとしてしまいますが、入室のIDセンサーを無効にしていますので、入ることはできません。 また、入口のドアハンドルにはアタッチメントを取り付け、直接手を触れなくても肘で開閉できるようにしました。



    動線を一方通行に




    入口専用の表示 ・ 手の接触を避けるハンドル


    ③執務スペースでは、対人距離を保てるようなデスクレイアウト、着席ルールを設定している
    ⑧ミーティングテーブル(ブース含む)は、飛沫対策や接触対策ができている
    ⇒ ソーシャルディスタンスサインをデスク(テーブル)に貼りつけ、間隔をあけて座るように促します。(目立つ黄色のサインで注意喚起しています)



    注意喚起サインのあるところは着席できません


    ④執務スペースでは、飛沫を防ぐために仕切りを立てる等の工夫がされている
    ⇒ 向いあって座るテーブルのセンターには、透明のアクリル仕切り版(H720)を設置しました。 また、窓面のテーブルには、隣席サイド面に乳白色のアクリル仕切り版を設置しました。これは、集中したソロワークを支援するためです。



    対面テーブルセンターのアクリル透明仕切り板 ・ 窓面テーブルの乳白色アクリル仕切り版


    ⑤共用している物品や設備は、接触を減らす対応や消毒ルールの設定ができている
    ⇒ 共有頻度の高い 複合機や共用文具(サプライドック)のコーナーにも消毒液を設置しました。ウェットティッシュタイプは、拭き取る作業に大変便利です。



    共用文具コーナーと注意喚起パネル


    ⑥共用している資料は、紙を減らしたりデータ化するなどの取り組みがされている
    ⇒ 書類は段階的に減らしてきました。現状では営業部門0.6FM(ファイルボックス6個分)、間接部門0.8FMとなっており非常に少ない量です。


    ⑦会議室は、出入口の接触対策、利用回数を減らす、利用後の消毒ルールを設定している
    ⇒ ガイドラインに則り、密になりやすい会議室は原則利用禁止としました。



    会議室は原則利用禁止


    ⑨リフレッシュエリアは、密集しないように利用ルールを設定し、飛沫対策や接触対策ができている
    ⇒ センターにあるDAYSカウンターは、リフレッシュやソロワーク、気軽なコミュニケーションの場です。カウンター越しでの飛沫対策として、透明のスクリーンを設置しました。



    カウンター越しに設置した透明スクリーン


    ⑩それぞれの場所での対策やルールを周知徹底するため、サイン表示がされている
    ⇒ ソーシャルディスタンス、消毒やマスク着用、利用制限などわかりやすいサインを設置しています。



    消毒とマスク着用サイン ・ (密な会議室など)原則利用禁止サイン




    斜め配置で座り、対面で座らないようにサインで啓蒙 ・ 座席を間引き、座れない席のサイン


    ⇒ また、来場者向けにもサインを設置しています。入場時のマスク着用、手指消毒をお願いしています。 発熱者や体調不良の方、14日間以内に海外渡航された方などの入場をご遠慮させていただきます。念のためサーマルカメラも設置しています。 来場者は原則最大5名としています。



    来場者向けサイン ・ サーマルカメラ


    ⑪感染者発生時に備え、濃厚接触者特定のための行動履歴が追えるようになっている
    ⇒ 出社・在宅のスケジュール入力と、外部での面談者を日報に記録の徹底を行っています。


    コクヨマーケティング(株)名古屋オフィスでは、取り急ぎ以上のような感染予防の対策を行っています。 これからもPDCAを回しながら、臨機応変に見直していく予定です。
    また、引き続き他のオフィスについても取り上げさせていただく予定です。是非ご期待ください。


     これからも様々な情報をお届けしたいと思います。
    会員様からのお声もお待ちしておりますので、ぜひ下のアンケートからご意見・ご感想をお寄せください。
    ありがとうございました。

    今回ご紹介の事例は、解決策提案シートにも反映しておりますのであわせてご確認、ご活用ください。


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    また、こちらのお客様への提案ツール『NNナビチラシ』もぜひご活用ください。


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