コロナをきっかけに、働き方に関する様々な常識が覆りました(3密NG、リモートワークの利点、オンライン活用のメリット…)。
これから働き方は、オフィスは、いったいどこに向かうのでしょうか?
ACWでは、そんな疑問に向き合い、ニューノーマル時代のよりよい働き方に関する考察、
提案、事例、ニュースをこちらの『NNナビ』にて配信していきます。是非ご覧ください!
第17回 【会員様インタビュー③】
株式会社オカモトヤ 様 「ワーク・イノベーション」を実践・支援 2020/11/30
ACW会員様のWithコロナ禍での営業最前線の活動状況について、インタビュー内容をご紹介します。第三回目は、東京都港区の
株式会社オカモトヤ ワークプレイス事業部環境サポート部 部門長 塩田 健一郎(しおたけんいちろう)様です(以下、敬称略)。
(2020年11月11日(水)株式会社オカモトヤ様ライブオフィスにて実施。
文、聞き手 ACW事務局 星野、コクヨマーケティング株式会社 営業推進部 関口)
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■コロナ禍だからこそ、足を運びリアルな商談機会をつくる
星野 : コロナの影響下、皆さまの働くスタイルや営業活動はどのように変化しましたか?
塩田 : 緊急事態宣言下では自粛しましたが、今は出社率100%です。時差出勤はしていますが、朝はだいたい出てきます。
直行直帰は可能にしています。
実は在宅勤務(テレワーク)は、コロナ前に既に制度化しています。主な目的は介護や育児を支援するためのものです。
営業マンは、ノートPCやスマホ、ICT環境など既に準備ができていました。コロナ禍になり、管理や業務部門も同様に
整備し、いつでも在宅勤務できるようになっています。ただし、現時点では、テレワークは推奨していません。
星野 : どのような理由からですか?
塩田 : コロナ禍では、縮小や移転の案件相談が増えています。このような相談対応は、リモートではなかなか難しい。
お客様と直接お会いして、状況を目で見て確認できるようにしています。これは、トップの方針でもあります。
関口 : ある事務機会社では、テレワークにしてから商談件数が大幅に減ったと聞いています。やはり足を運ぶことが重要ですね。
株式会社オカモトヤ 会議室にて、塩田様にお話を伺いました。
(コロナ対策のアクリル仕切り板が設置されていました)
■縮小や移転・リニューアル案件が増える
星野 : 縮小や移転案件が多いとのことですが、どのくらい発生していますか?また規模も教えていただければ?
塩田 : 我々は3,500社程度の既存顧客を持っています。もちろん全てが常に取引がある訳ではありません。
これらの顧客から情報収集し、半期(5月~10月期)で200件程度を目指しました。少し届きませんでしたが。
我々のお客様は、中小規模が多く、50名~100名、面積で100坪から200坪がメインです。
星野 : 案件の傾向をコロナ前後で比較した場合、どのような変化があったでしょうか?
塩田 : コロナ禍の出社率はお客様によってまちまちですが、ほとんど会社に来ていない方もおられます。
この場合、スペースの無駄を感じて相談が来ます。規模が縮小する、時期が延びるといった傾向はあります。
逆に小規模なお客様では、短期間で移転が決まり、直ぐに対応してほしいという案件も増えました。
ただ、規模が拡張するような案件は今のところありません。
移転はしたいが、様々な手続きや変更がともなうため、手間とリスクがかかります。
移転はしないが、3フロアを2フロアに減らすというケースもあります。今後も不動産状況含め、
お客様の動きは刻々と変化すると思います。
■固定費を浮かし、これからの働く環境を提案
星野 : ABWとか、働き方を見直すお客様が多いのでしょうか?
塩田 : 増えています。ソロワークは在宅の方が、効率が良い。センターオフィスは、従来型の執務スペース、
会議室といった境界が無くなり、オープンなコミュニケーション主体のオフィスに変わりつつあります。
関口 : 「収納庫はそもそも必要?」という、オフィスも増えているようですね。テレワークで振り返ってみれば、
書類は一度も使わずでも大丈夫だった・・・みたいな話もよく聞きます。
塩田 : デスクとか収納庫とか、今までメインだった従来の家具は、確かに厳しいですね。
縮小の場合、固定費が下がる。その分働きやすい環境づくりに投資していただけるよう、提案しています。
■『オフィスガイドブック』を提案に活用、『はたナビPRO ニューノーマル版』にチャレンジ
星野 : ACW活動についてはいかがでしょうか?
塩田 : 残念ながら、あまりできていません。何かのツールをメインに使っている訳でもありません。
『オフィスガイドブック』については、今まで営業マンの手元資料にしていましたが、お客様への提案に使えるように
なりました。更に活用したいと思います。
関口 : 『はたナビPRO ニューノーマル版』を自社で一度トライアルしてみてはいかがでしょうか?いろいろな気づきが
生まれるかもしれません。御社の課題を見直せると同時に、質問や診断レポートの内容を見てお客様にも提案しやすく
なります。
塩田 : 是非、チャレンジしてみましょう!
■ライブオフィスで働き方改革を実践
星野 : ライブオフィスの活用状況はいかがでしょうか?
塩田 : 現在も月に10件程度、ご案内しています。
我々の働き方改革に対する取組みを見ていただけます。また、コロナ対策も実施しています。
「ワーク・イノベーション」の冊子。オカモトヤ様の働き方改革の取組みが社員の声と共に紹介されています。
オープンなコミュニケーションスペース。朝の訪問時に多数いた営業マンは次々に外出されました。
〇型の照明配置が、手前から奥への人の移動をそれとなく促してくれます。
窓際のソロワークスペース。邪魔されずに集中ワーク。人気が高そうでした。
入口には、検温カメラと消毒液を設置しています。ドアは常に開放。
フリーアドレステーブルは、センターにアクリル仕切り板設置。奥は設計エリアの書棚が見える。
センター収納庫の上もアクリル仕切り板設置。
ここはクイックな打合せや作業に最適の場。止まり木のように良く利用されていました。
■「ワーク・イノベーション」を進化
星野 : 最後になりますが、今後の営業戦略、方針など、聞かせてください。
塩田 : 我々の持つ事業の内、事務機やサプライ用品については大変厳しい状況にあります。
反面、働き方や働く環境の見直しについては、これからもニーズは増えると予測しています。
お客様の課題を解決し、働きやすい環境に投資いただけるよう、「ワーク・イノベーション」を実現支援する事業を
これからも推進したいと考えています。
星野 : 本日は、貴重なお話、ありがとうございました。
編集後記
株式会社オカモトヤ様は、東京のまさに中心地(虎ノ門)にあります。その最前線において、大変貴重な情報をいただきました。
これからも働き方、働く環境が、まだまだ変化し続ける手応えのようなものを感じました。ただし、お客様ごとにニーズは多岐にわたります。
これからも「ワーク・イノベーション」を自らも実践し続け、お客様の「ワーク・イノベーション」を実現されること、楽しみにしています。
次回をお楽しみに。
これからも様々な情報をお届けしたいと思います。
会員様からのお声もお待ちしておりますので、ぜひ下のアンケートからご意見・ご感想をお寄せください。
ありがとうございました。