ACW - NNNavi(エヌエヌナビ)第11回


コロナをきっかけに、働き方に関する様々な常識が覆りました(3密NG、リモートワークの利点、オンライン活用のメリット…)
これから働き方は、オフィスは、いったいどこに向かうのでしょうか?
ACWでは、そんな疑問に向き合い、ニューノーマル時代のよりよい働き方に関する考察、
提案、事例、ニュースをこちらの『NNナビ』にて配信していきます。是非ご覧ください!
第11回 コロナ対策進捗の現在地は?「Withコロナクイック」回答結果サマリー 2020/8/26


 今回は、「Withコロナクイック」の回答結果のサマリーを報告させていただきます。
おかげ様で「Withコロナクイック」リリース後のわずか2か月間(2020年7月末日完了時点)で、1,023件もの回答をいただきました。 新型コロナの影響でお客様とのアポイントや訪問がそもそも困難な状況において、これだけのお客様にチェックをしていただいたこと、誠に感謝申し上げる次第です。
それでは、調査結果のサマリーを以下ご案内します。今後の営業活動にも役に立てていただきたく、よろしくお願いいたします。



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  • 1.回答者の属性


     総件数は前述どおり、1,023件となります。回答者の属性比率は以下のとおりです。


    2.全体結果<【対応できていない比率】は、51.7%>


    <「Withコロナクイック」回答結果 【対応できていない比率】>
            ※【対応できていない比率】=「対応できていない」回答件数/総回答件数(回答なしは含まない)
             ※「Withコロナクイックの設問」とグラフ上の設問表記の対比確認表はこちら


     全体結果(全設問の回答結果)では、51.7%が「対応できていない」と回答しています。
     また、全12問中、50%下回る設問はわずかに3問(①、⑤、⑦)です。その他9つの設問は50%を超えています。
    ①入退時の手指消毒、マスク着用ルール以外の対策は、多くのオフィスで対策が進んでいない状況です。
     【対応できていない比率】上位は、上から②通路・出入口の歩行ルール、⑪行動履歴の把握、⑫在宅勤務時の補助となっています。
    ⑪行動履歴の把握は、感染症対策では重要なテーマになっていますが、まだまだできていない状況です。
     今回の結果から、対策が十分でないオフィスが、まだまだ存在することがわかりました。改めて課題が山積みであることが、見えてきました。


    3.事業所人数規模別回答結果<【対応できていない比率】は、少人数がより高い>


    <「Withコロナクイック」事業所人数規模別回答結果 【対応できていない比率】>


     1~29名の小規模が最も【対応できていない比率】が高く55.3%です。次いで30~99名(51.2%)、100名以上(47.3%)です。 大規模から小規模へいくほど対策が遅れている状況です。この傾向はほぼ全ての設問で同じです。特に差が大きい(10%以上)のは、 ⑫在宅勤務時の補助、⑩ルール周知のためのサイン表示、⑨リフレッシュエリアの対策・ルール、①入退時の手指消毒、マスク着用ルールとなっています。 小規模なオフィスになるほど情報が少なく、何をどのように対策すべきか?が、よくわからないケースが多いのではないでしょうか?


    4.エリア別回答結果<【対応できていない比率】は、その他(東名阪都市圏以外)エリアが東名阪都市圏より高い>


    <「Withコロナクイック」エリア別回答結果 【対応できていない比率】>


     「東名阪都市圏」とは、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県としました。それ以外の県を「その他」としています。
     東名阪都市圏の【対応できていない比率】51.1%に対し、その他エリアは55.6%となりました。ほとんどの設問でその他エリアが高い傾向にあります。 最も差が大きいのは、⑫の在宅勤務時の補助でした。東名阪都市圏ではコロナの発症者も多く、対策が進んでいる傾向が見られます。 ただし、⑪行動履歴の把握、及び⑩ルール周知のためのサイン表示については、東名阪都市圏が、【対応できていない比率】が高くなっています。運用面にはまだまだ課題を抱えているようです。


    5.自社ビル/テナント別回答結果<【対応できていない比率】は、自社ビルがテナントより高い>


    <「Withコロナクイック」自社ビル/テナント回答結果 【対応できていない比率】>


     【対応できていない比率】は、自社ビルがテナントより高くなっています。
     特に差が大きい(10%以上)のは、②通路・出入口の歩行ルール、⑫在宅勤務の補助、⑥紙の削減、データ化、③デスクレイアウトや着席位置の対策・ルールとなりました。 スペースに余裕の無いテナントでは対策が進んでいる(進めざるを得ない?)のに対し、スペースに余裕のある自社ビルでは見直しが遅れているのかもしれません。


    6.今回の結果から


     まだまだ対策が十分でないことが見えてきました。一時は沈静化するかに見えた新型コロナも、ますます増え続けています。 職場内感染事例の増加、都市圏だけでなく地方での感染者の増加など予断を許さない状況です。今後も対策はより万全を期す必要に迫られることになるでしょう。 会員の皆様におかれましては、まず自分自身と周囲への安全確保、そして自社内の対策、更にはお客様の課題発見~提案と大変かと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします。


    <資料:設問とグラフ上の設問表記 対比表>
    上記全てのグラフと同じ配置順(全体結果の【対応できていない比率】高い順)としています。


    Withコロナクイックの設問 グラフ上の表記 参考NNNavi.
    ②オフィス内の通路は、対人距離を保てるような歩行ルールを設定している ②通路・出入口の歩行ルール 第8回 オフィス事例から見るWithコロナ対策 「レイアウト編」
    ⑪感染者発生時に備え、濃厚接触者特定のための行動履歴が追えるようになっている ⑪行動履歴の把握 第3回 「オフィスの運用ルールの見直し」を3つのキーワードで押さえる!
    ⑫社員が在宅勤務でリモートワークを行う際、快適に働くためのツールや環境に対する補助がされている ⑫在宅勤務時の補助
    ④執務スペースでは、飛沫を防ぐために仕切りを立てる等の工夫がされている ④執務スペースの仕切り設置 第7回 オフィス事例から見る、感染防止対策の優先順位
    ⑥共用している資料は、紙を減らしたりデータ化するなどの取り組みがされている ⑥紙の削減、データ化 第9回 出社しなければならない「紙のための業務」の課題と解決策について
    ⑩それぞれの場所での対策やルールを周知徹底するため、サイン表示がされている ⑩ルール周知のためのサイン表示 第7回 オフィス事例から見る、感染防止対策の優先順位
    ③執務スペースでは、対人距離を保てるようなデスクレイアウト、着席ルールを設定している ③デスクレイアウトや着席位置の対策・ルール 第8回 オフィス事例から見るWithコロナ対策 「レイアウト編」
    ⑧ミーティングテーブル(ブース含む)は、飛沫対策や接触対策ができている ⑧ミーティングテーブルの対策・ルール 第8回 オフィス事例から見るWithコロナ対策 「レイアウト編」
    ⑨リフレッシュエリアは、密集しないように利用ルールを設定し、飛沫対策や接触対策ができている ⑨リフレッシュエリアの対策・ルール 第4回 コロナ対策後に考える、人と人をつなぐオフィスづくりとは?
    ⑤共用している物品や設備は接触を減らす対応や消毒ルールの設定ができている ⑤共用物品や設備の対策・ルール 第6回 Withコロナにおけるオフィスサービス業務と消耗品管理の変化
    ⑦会議室は、出入口の接触対策、利用回数を減らす、利用後の消毒ルールを設定している ⑦会議室の対策・ルール 第10回 オフィス事例から見るWithコロナ対策「運用編」
    ①オフィス入退時における手指消毒や、勤務中のマスク着用ルールの周知徹底がされている ①入退時の対策・ルール 第10回 オフィス事例から見るWithコロナ対策「運用編」


     これからも様々な情報をお届けしたいと思います。
    会員様からのお声もお待ちしておりますので、ぜひ下のアンケートからご意見・ご感想をお寄せください。
    ありがとうございました。

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